保育士から違う仕事をするなら？
異業種転職でおすすめの職種10選！

人間関係や職場の雰囲気に悩むことが多いから

保育園や幼稚園では、職員同士の距離が近く、少人数の職場であることが多いため、人間関係がうまくいかないとストレスが大きくなります。
上司や先輩との関係、保護者対応、同僚との価値観のズレなど、精神的に疲弊する要因が多く、「もう違う環境で働きたい」と思うきっかけになります。
また、閉鎖的な職場では相談しづらい雰囲気もあり、孤立してしまうケースやあまりにも精神的に追い込まれてしまうと「うつ病」になってしまう人も…。
最近では男性保育士も増えてきていますが、やはりまだ女性の職場というのもあり、陰湿な嫌がらせや先輩からの攻撃に病んでしまう人も少なくありません。

給料が低く将来に不安を感じやすいから

保育士は責任が大きい仕事にもかかわらず、給与水準が他の職種と比べて低めな傾向にあります。
特に一人暮らしや家庭を持つ人にとっては、生活費や将来の貯金が難しいと感じることがあり、転職を考える大きな理由の一つです。
「このままでは将来が不安」と感じて、収入面で安定している異業種に目を向ける人が増えています。

長時間労働や持ち帰り仕事が負担になるから

保育士の仕事は、子どもと接する時間以外にも、行事準備や保育日誌の記入など、目に見えない業務が多くあります。
そのため、勤務時間外の残業や持ち帰り仕事が日常化しており、プライベートの時間が取りにくくなりがちです。このような働き方が続くと、心身ともに疲れ果て、「もっと余裕のある生活をしたい」と考えるようになります。

ライフスタイルの変化に合わせたいから

結婚や出産、引っ越しなど、ライフスタイルの変化によって、保育の仕事を続けるのが難しくなるケースもあります。
早朝から夕方までの勤務に加えて、急な呼び出しやイベント対応など、家事や育児との両立が困難な状況になることも。
「今の生活に合った働き方をしたい」「子育てしながらでも無理なく働ける職場を探したい」という気持ちから異業種への転職を検討する人が増えています。

コミュニケーション能力が活かせる職種

保育士は、子どもだけでなく保護者や同僚など、さまざまな人と関わる仕事です。その中で培ったコミュニケーション能力は、営業、カスタマーサポート、接客業、医療・福祉分野など多くの業種で活かされます。
人との信頼関係を築ける能力は、どの職場でも必要とされるため、保育士の経験は強みになります。

相手の気持ちを考えて対応する職種

保育現場では、子どもや保護者の立場に立って考える力が求められます。この「共感力」や「気配り」は、接客業、介護職、教育業界など、相手に寄り添う仕事で非常に役立ちます。
特に人に感謝される仕事や、人の気持ちを理解する必要のある仕事において、保育士の経験は高く評価されます。

スケジュール管理やマルチタスクが求められる職種

一日の流れを把握しながら、複数の業務を同時進行する能力も保育士の大きな強みです。
このようなスキルは、事務職や医療事務、プロジェクトサポートなど、業務を効率的に進める力が求められる職場で活かせます。
細かい作業を漏れなくこなす力、スケジュール調整の柔軟さは、多くの企業にとって即戦力となる能力です。

子どもや保護者と関わった経験が活かせる分野

子どもと関わる経験を活かしたいなら、学童保育、ベビーシッター、教材販売、保育関連企業の営業・サポート職なども選択肢に入ります。
また、保育士資格を活かせるNPOや、保育関連の研修講師、チャイルドマインダーなどの民間資格を取得してキャリアを広げる道もあります。
「子どもが好き」という気持ちを大切にしながら、異なる形で関わることも可能です。

①一般事務

書類作成やデータ入力、電話対応などが主な業務です。基本的に座って行う作業が多く、体力的な負担が少ないことが魅力です。
土日休みや定時退社がしやすく、プライベートの時間も確保しやすい職種として人気があります。

②営業職

保育士として培ったコミュニケーション力や信頼関係を築く力は、営業の現場でも重宝されます。
成果が給与に反映されやすく、収入アップを目指す人にとっては大きなメリットです。人と話すことが好きな方に向いています。

③コールセンター

電話での問い合わせ対応や商品説明などが中心の仕事です。マニュアルに沿って対応することが多く、未経験からでも始めやすい職種です。
保育士として身につけた丁寧な対応力が活かせます。人と直接会わずに働きたい人にもおすすめです。

④医療事務

病院やクリニックでの受付業務、カルテ管理、レセプト作成などを行う仕事です。資格があると有利ですが、未経験歓迎の職場も多くあります。
保育園での保護者対応の経験が、患者さんとのやり取りにも役立ちます。

⑤福祉・介護職

子どもではなく、高齢者や障害者の支援に関わる仕事です。思いやりや寄り添う力を活かせる点では、保育士と共通しています。
介護職員初任者研修などの資格を取得すれば、キャリアアップの道も広がります。

⑥人事・採用アシスタント

社員の採用や面接調整、研修サポートなどを担当する仕事です。スケジュール調整力や対人スキルを活かして活躍できる職種です。
社内のサポート役として働くことが多く、細かい配慮ができる保育士の強みが活かされます。

⑦IT・WEB系職種
（WEBデザイナー、WEBディレクター、プログラマーなど）

手に職をつけたい人に人気の分野です。専門スキルが必要になりますが、プログラミングスクールなどを活用すれば未経験からでもチャレンジ可能です。
在宅勤務やフリーランスなど働き方の自由度も高く、子育て中の人にも支持されています。

⑧保育関連の営業（教材会社など）

保育教材や遊具を販売する企業での営業職です。保育士としての実務経験が活かせるため、顧客に対して説得力のある提案ができます。
「保育現場を支える側に回りたい」という人にぴったりの仕事です。

⑨カスタマーサポート

製品やサービスに関する問い合わせに対応する仕事で、コミュニケーション能力が求められます。
聞き上手な保育士のスキルをそのまま活かすことができ、相手の立場に立って丁寧に応対する力が重宝されます。

⑩教育・研修関連職

保育士向けの研修講師や、子ども向けの学習支援、社会人教育の講師など、「教える力」を活かす職種です。
「子どもと関わる仕事をやめたくない」「人に教えることが好き」という人に適しています。

【その他】保育士経験が評価される意外な職種とは

あまり知られていませんが、保育士の経験が「強み」になる意外な職種も存在します。たとえば、「キャリアアドバイザー」や「転職エージェント」のような人材支援業務では、共感力や聞く力が求められ、保育士の特性が非常に活かされます。
また、「テーマパークのスタッフ」や「キッズイベントの企画・運営」なども、子どもとの接し方に慣れていることが大きな武器になります。中には、研修講師や新人育成トレーナーなど、教育的な立場で活躍している元保育士もいます。
このように、保育士としてのスキルや経験は「保育園」以外にも多くの現場で活かされており、自分が思っている以上に選択肢は広がっています。

メリット１：土日休みや定時勤務が多く働きやすい

保育士の仕事は、朝が早く、夜も遅く、時には持ち帰りの仕事が発生するなど、時間的な拘束が大きい傾向があります。また、行事や準備などで休日出勤があることも少なくなく、プライベートの時間を確保するのが難しいという声が多く聞かれます。
一方、異業種に転職することで、働き方の幅が一気に広がります。たとえば、定時退社が可能な事務職、完全週休2日制の営業職、在宅勤務やフレックスタイム制を導入している企業など、保育士時代とは違う働き方が実現しやすくなります。
「家族との時間をもっと大切にしたい」「子育てと両立したい」「体調を崩さないペースで働きたい」といった希望がある方にとって、異業種への転職は生活全体の質を高める第一歩となるでしょう。

メリット２：パソコンスキルが身につく

事務職の場合だと、WordやExcel、メール対応などのパソコン操作が日常的に求められます。
最初は不安でも、働きながらスキルを身につけられる職場も多く、将来的にはどの業種でも通用するビジネススキルになります。
「新しいことを学びたい」「汎用性のあるスキルを身につけたい」と考えている人にとって、成長の機会が多くなるでしょう。

メリット３：年収アップ・待遇改善の可能性がある

保育士からの転職で最も注目されるのが、「収入の改善」です。もちろん転職先によって違いはありますが、一般企業の中には保育士よりも高い給与水準を提示している職種も多く存在します。
以下は、保育士と代表的な転職先職種との年収比較表です。

このように、職種によっては年収アップが期待できるうえに、賞与や交通費、住宅手当など、福利厚生が充実している企業も多くあります。保育士としての待遇に不満を感じていた方にとっては、大きな魅力となるでしょう。

メリット４：精神的負担の軽減と人間関係のリセット

保育士という職業は、子どもと密接に関わる分だけ、保護者対応や園内の人間関係によるストレスも強くなりがちです。「クレーム対応に追われる」「先輩や上司との関係に悩む」「園の方針に納得がいかない」といった精神的な負担を抱えている方も少なくありません。
異業種へ転職することで、一度リセットすることができるのは大きな利点です。新しい環境で新しい人間関係を築くことで、これまでの悩みを手放し、前向きな気持ちで仕事に向き合えるようになります。
また、一般企業の中には、パワハラ防止やメンタルヘルスケアに力を入れているところも多く、安心して働ける環境が整っている場合もあります。「心に余裕を持って仕事ができるようになった」「職場に行くのがつらくなくなった」という声は実際によく聞かれます。

未経験扱いによる給与の一時的な低下

異業種への転職では、多くの場合「未経験扱い」となります。そのため、初任給が保育士時代よりも下がるケースが珍しくありません。特に一般事務や販売職など、スタート時点の給与が低めに設定されている職種では、保育士として数年働いた経験が年収に反映されにくい傾向があります。
たとえば、保育士として月給25万円を得ていた人が、転職後は月給20万円からのスタートとなる場合もあります。収入面での不安は、転職後の生活にも直結するため、一時的な給与の変化をどう乗り越えるかを計画しておくことが大切です。
しかし、未経験からスタートしても、半年〜1年後にはスキルや成果に応じて昇給する職場も多くあります。長期的な視点で見れば、保育士時代よりも高収入を得られる可能性も十分にあるため、目先の収入だけで判断しないよう注意しましょう。

スキル不足による転職後のギャップ

保育士の仕事と一般企業の仕事では、求められるスキルや仕事の進め方に違いがあります。そのため、「思っていたよりも難しい」「うまく仕事が進まない」と感じるギャップに悩む人もいます。
たとえば、事務職であればパソコン操作やデータ入力、ビジネスメールの作成など、基本的なITスキルが求められます。営業職や接客業では、商品知識やセールストーク、顧客管理など新たに学ぶことが多く、最初は戸惑うこともあるでしょう。
このようなスキル面でのギャップを埋めるには、事前の準備が非常に重要です。できる限り転職前にパソコン教室やオンライン講座などで基礎を学んでおくと、入職後の負担がぐっと軽くなります。
また、転職後は「できないことがあって当然」という前提で構えておくことも大切です。焦らず、少しずつ知識と経験を積み上げる姿勢が、長期的な安定につながります。

転職先とのミスマッチが起きるリスク

「保育士の仕事がつらいから」「早く辞めたいから」といった理由だけで転職を急いでしまうと、転職先とのミスマッチが起きるリスクが高まります。せっかく勇気を出して新しい道を選んだのに、「また合わない職場に来てしまった」と後悔するケースは少なくありません。
ミスマッチを防ぐためには、求人情報をよく読み込み、職場の雰囲気や制度を確認することが重要です。企業のホームページ、口コミ、面接時の質問などから、「この会社は自分に合っているか」「働き方は理想に近いか」を具体的にチェックしていきましょう。
さらに、自分にとって何が譲れない条件なのか（例：土日休み、残業なし、人間関係、教育体制など）をあらかじめ明確にしておくことで、判断に迷いがなくなります。
転職はゴールではなく、新しいスタートです。納得して選んだ職場でこそ、前向きに長く働ける環境が整います。

プログラミングスクールで学ぶのが近道

IT業界未経験者にとって最も効率的な方法は、プログラミングスクールやWebデザインスクールに通って基礎から学ぶことです。
最近ではオンラインで学べるスクールも多く、働きながら学習を進めることも可能です。
特に未経験者向けカリキュラムが充実しているスクールを選べば、挫折せずにスキル習得が目指せます。

女性向けのITスクールも増えている

近年では「ママ向け」「女性専用」といったITスクールも登場しており、保育士からの転職を支援してくれる環境が整いつつあります。
女性講師がいる、子育て経験者に配慮したカリキュラムが組まれているなど、同じ境遇の仲間と一緒に学べることも安心材料になります。
仲間と励まし合いながら学べる環境であれば、未経験からでも一歩踏み出しやすくなります。

在宅勤務やフリーランスも目指せる

ITスキルが身につけば、企業に勤めるだけでなく在宅勤務やフリーランスとして働く選択肢も広がります。
「家事や育児と両立したい」「好きな時間に働きたい」といった希望を叶えやすい働き方ができるのが、IT業界の魅力です。
クラウドソーシングやリモートワーク可能な企業も増えており、自分のペースで働くことが可能になります。

スキル習得に時間と努力が必要

一方で、まったくの未経験からIT業界を目指すには、それなりの勉強時間と継続的な努力が必要です。
短期間で簡単に転職できるわけではなく、地道な学習とスキル習得が求められます。
「パソコン操作が苦手」「独学が続かない」と感じる人は、スクールやサポート体制のある学習環境を活用するのがおすすめです。

パソコンスキル（Word、Excel）

事務職やオフィスワークを目指すなら、基本的なパソコン操作は必須スキルです。
Wordでの文書作成、Excelでの表計算やデータ入力などは、求人でもよく求められるスキルです。
パソコンに自信がない方は、無料の学習サイトや地域のパソコン講座で基礎から学んでみましょう。
「MOS（マイクロソフト オフィス スペシャリスト）」などの資格を取得することで、スキルの証明にもなります。

簿記や医療事務などの実務系資格

事務系の仕事に活かせる資格として、「日商簿記3級」「医療事務」「調剤事務」などがあります。
特に医療・福祉系の仕事を目指す場合、保育士の経験と親和性が高く、転職先で即戦力として評価されやすいです。
通信講座やスクールでも取得可能で、在職中の学習にも向いています。

コミュニケーション能力・傾聴力

これは資格ではありませんが、保育士として自然と身についている「コミュニケーション能力」や「傾聴力」は大きな武器になります。
接客、営業、カスタマーサポート、人材業界など、多くの職種で活かせるスキルです。
履歴書や面接では、具体的なエピソードを交えてこのスキルをアピールすることで、異業種でも好印象を与えられます。

保育士資格を活かせる民間資格（チャイルドマインダーなど）

「保育の知識を活かしつつ違う働き方をしたい」という方には、チャイルドマインダーやベビーシッター、発達支援関連の民間資格がおすすめです。
これらの資格は短期間で取得できるものも多く、保育園以外の場で子どもと関わる仕事に就く道が開けます。
将来的に独立したい人や、自宅でできる仕事を探している人にも向いています。

ポイント１：自分の強み・適性を明確にする

保育士として働いてきた方には、人との信頼関係を築く力や複数の業務を同時に進める力など、実は他の職種でも評価されるスキルが多数あります。しかし、自分ではそれに気づきにくいことも多いです。
そこでおすすめなのが、「自分史」や「スキル棚卸し」を作成することです。具体的には、これまで保育現場で経験した業務や、うまくいった事例、周囲に感謝された場面を思い出し、それらを紙に書き出してみましょう。
また、以下のように分類してみると、自分の強みが整理しやすくなります。

こうした振り返りを通じて、「自分に何ができるか」を明文化できるようになると、職種選びや履歴書作成にも迷いがなくなります。

ポイント２：転職サイトや転職エージェントを活用する

初めての異業種転職は、情報が少なくて不安になりがちです。そんなときは、転職サイトや転職エージェントを活用するのがおすすめです。
保育士専門のエージェントや、未経験者歓迎の求人を扱う転職サイトを活用すれば、自分に合った求人を効率的に探すことができます。
また、履歴書の書き方や面接対策など、プロのアドバイスを受けられるので、初めての転職でも安心して準備を進められます。

ポイント３：事前に業界研究をしておくこと

異業種への転職では、「どんな仕事か」「どんな働き方か」を事前にしっかり調べておくことが重要です。
実際に働いてみてから「思っていたのと違った…」とならないように、仕事内容や職場環境、働き方の特徴などを事前に確認しておきましょう。
企業のホームページや口コミ、説明会、OB・OG訪問などを活用して、情報を集めるのが成功への第一歩です。

ポイント４：未経験OKの求人に絞って応募する

異業種への転職では、未経験歓迎の求人を中心に探すと、採用される確率が高まります。
「未経験だから無理かも…」と諦めるのではなく、「未経験でも教育体制が整っている企業」を探すことで、安心して新しい仕事を始めることができます。
また、「未経験歓迎」と書かれていても、保育士としての経験やスキルが評価されるケースもあるので、ぜひ積極的にチャレンジしてみましょう。